
Grisaille ― 鈍色に咲く
グリザイユ ニビイロニサク
灰色の空の下、僕はずっと自分の声を探していた。図書館で見つけた、誰かが残した紙片の言葉が、止まっていた時間を呼び覚ます。まだ名前のない色が、鈍色の日々にそっと咲きはじめる。
読む書物に封じられた、もうひとつの真実。
歌の奥にある物語を、ここに綴る。
ミニアルバム「Grisailles 〜グリザイユ〜」全曲の小説版を、全文無料で公開しています。
それぞれの住人がどんな声で語っているのかは、コラム「図書館の住人たちはどんな声を持つのか」で紹介しています。

灰色の空の下、僕はずっと自分の声を探していた。図書館で見つけた、誰かが残した紙片の言葉が、止まっていた時間を呼び覚ます。まだ名前のない色が、鈍色の日々にそっと咲きはじめる。
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未来がすべて記された年代記の世界で、僕は少女エリアと出会った。決められた結末を書き換えようとした瞬間、僕自身の未来にも知らない代償が刻まれはじめる。誰かに決められた明日ではなく、大切な人と選び取る“これから”のための物語。
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婚姻の地へ向かう船の上で、護衛の騎士に心を奪われていく。忠誠と役割、そのあいだで交わした沈黙が、少しずつ熱を帯びていく。杯を分け合った夜から、愛は祝福ではなく、逃れられない毒になった。
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部活発のガールズバンドを結成した私たち。愛機“エクスカリバー”を手に、円卓の騎士のように支え合いながら音を鳴らす。選ばれた英雄じゃなくても、自分たちだけの伝説を、ステージの上に築いていく。
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届いた黒い封筒が、忘れようとしていた記憶を呼び戻す。紫の傘を差した少女との出会いが、燃え残っていた過去と僕を向き合わせる。世界樹が軋むように、終末は破滅ではなく、次の芽吹きの始まりだった。
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